不動産売買
典型的な利用はアメリカの個人住宅を含む不動産売買に見られ、エスクローは不動産の名義変更登記が完了するまで売買代金を預かり、登記変更手数料や固定資産税の日割り、ローンがある場合の日割りの利息や不動産仲介業者の手数料等一切の費用を控除した上で売り手に正味代金を払い、もし余剰金があれば買い手にその分を返金するなどの精算業務も行う。もし原登記の名義が違っていたり予定外の抵当権がついているなど取引に故障があれば、当然代金の支払いはなされない。
建築などの役務で着工から引渡しまでの期間施主から工事代金を預かったり、個人間のインターネット・オークション取引のような遠方の未知で信用不安のある相手との商品売買の仲介にも使われる。
金銭取引以外
例えば購入した機械の非公開の設計図やソフトウェアプログラムのソースコードなどの知的所有権の絡む文書などをエスクローに預け、万が一製造元が破綻してもその設計図やソースコードを確保できるなどの用途にも使われる。
預託されるのは現金に限らず、証券、証書などの「有価証券」であり、エスクロー契約であらかじめ定められた条件(商品の授受や役務の完了)が成立すると、預託物をあらかじめ定められた相手に引き渡してエスクローの完了となる